
酒井宏樹
ホリーホック
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ブック&ムービー商品の制作現場公開
「写真館に行かなければ得られないもの」を提案していきましょう。その具体像を、昨年9月に東京ミッドタウン内にオープンした写真スタジオ「ホリーホック」が、デモンストレーション・スタジオで実演します。
ホリーホックは、年間300本以上のTVCMや映画制作を手がける映像制作会社・葵プロモーションを親会社に持ち、また韓国の大手ベビースタジオ・FOTO Bambiniと業務提携、さらにはKIMONO the ARTのコンセプトを提唱しデザイン性を追求した着物を展開する呉服メーカー・小田章とのアライアンスを行うなど、差別化戦略を積極的に推進してきました。
こうした差別化戦略を賛同する写真館に提供する販促パッケージ「hollyhockClub」も用意しています。そして、この販促パッケージのなかから、デモンストレーション・スタジオでは、「グラフブック」「パーソナルムービー」と、ホリーホックでもとくに実績の高い2つのサービス制作を実演します。
グラフブックは、オシャレなファッション雑誌テイストで、リビングに置いておきたくなるブックです。タブロイドサイズになっており、従来のアルバムには醸し出せない大きさと質感、写真は大胆にトリミングされ迫力満点。こうして出来上がるグラフブックの撮影風景を再現します。
パーソナルムービーは、現在はベビー&キッズ、七五三向けのメイキングムービーと、成人記念やブライダル向けのメモリアルムービーの2タイプがあり、記念日の思い出をリアリティ溢れる内容に仕上げています。お客さまが来店されてからお帰りになるまで、メイクシーンや撮影時の様子など一連の流れをムービーにおさめます。お奨めすると、ほとんどのお客さまが購入されているようです。新たなコンセプトに基づいて事業展開するホリーホックの撮影スタイルは必見です。

大和田良
フォトグラファー
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ハイエンド全機種を検証するデモ撮影
ことしの日本写真協会賞で新人賞に選出された大和田良氏は、雑誌や広告の仕事のほか、写真家として写真集『prism』(青幻舎刊)、iPad向け電子写真集『スタンディング ゼア』(角川デジックス刊)などをリリース。またフランスおよびスイスでの受賞経験や作品収蔵(スイス・エリゼ美術館)など、国内外で精力的に活動するフォトグラファーです。
大和田氏は2007年から、デジタルバックによる撮影を本格始動しました。使用機種はLeaf Aptus 22で、カメラはハッセルブラッド500C/M、マミヤRZ67。主にフィルムで撮影していたときと同じものを用いています。デジタルバックを使用するようになったきっかけは、そのころからデータでの納品を指定してくる仕事や、感材費が経費として含まれない仕事などが増加したことによります。デジタルの仕事が増え、EOS 1Dなど35ミリ判センサーの一眼レフも試しましたが、撮影するうえでの感覚的な部分で違和感がありました。また大和田氏の仕事や作品には大きく伸ばすものが多く、このこともフォーマットサイズの大きなデジタルバックを選択した理由となっています。
ライティングについては、基本的にはフィルムと比べてやわらかめの光をつくります。感覚的には、ポジよりもさらにシビアだと考えながら撮影に臨んでいるとのこと。デジタルは数値が絶対的な基準となりますが、ヒストグラムの数値で、0から255の間に情報を収めることを意識する必要があります。255を超える部分は白(無)となりますので、ハイライトを飛ばさないように、階調性を気にしなければなりません。「デジタルだからこそ、数値」と大和田氏は強調します。
レンズの描写について、デジタルでは周辺部が流れやすく、それは画素数が高い場合、より顕著に表れるといいます。したがって、できるだけ性能のいいレンズを使うことが求められます。
しかし逆に、レンズの性能が顕著に出てしまうということは、それだけレンズの「味」を出しやすいとも言えるのです。

阿那守男
阿那写真館
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こんなに狭いスタジオの多彩なショット
13坪という敷地面積ながらも、多ショット多ポーズ撮影を実践している写真館があります。兵庫県明石市の阿那写真館です。
その限られたスペースには、撮影背景になる特注の衣装棚があります。裏表使える窓付き扉になっており、窓を開けたり閉めたりすることで、さまざまなポーズでの撮影を可能としました。
ハシゴも備えられています。これも撮影時に使うセットとして活用されています。カメラマンがハシゴで上がり、上から撮るというパターンもあります。
「私の作業部屋の前でも撮影できるようにしました。以前は、外から丸見えでしたが、遮る扉を付けたことで、新しい撮影場所になりました」と語るのは、チーフフォトグラファーの阿那守男氏。こうしたアイディアは、神社スタジオにも取り入れています。
明るくて開放的なスタジオには、引っ張ると出てくるひな壇があり、ひな壇と同じ材質の床に持ってくることで階段としての撮影場所に変身します。また、引き戸を開けたり閉めたりするだけで、あらゆる撮影パターンが組めるスペースもあり、扉を閉めれば授乳室や着付け室として使用できるようになっているのです。
「いつも楽しくワイワイやっているので、撮影に来た子供も、後日のセレクト時には 『楽しく遊べる場所』と認識し、スタジオに上がりたがる傾向が見られます」と語る阿那氏。お客さまが撮影場所を選ぶときに、どこで撮影してもらうか迷ってしまうような、面白みのないスタジオではなく、何か違った撮影方法やメニューがあることで、お客さまを満足させることができる——少子化、個人消費の停滞など、写真館を取り巻く環境が厳しくなってきていますが、そうしたなかで阿那写真館は、創意工夫しながら効果的に実践し、独自のアイディアで顧客満足度の向上が図れることを現場で実証しています。
そんな同店の取り組みを、デモンストレーション・スタジオで再現。限られたスペースで、お客さまを満足させる多ショット・多ポーズ撮影を公開します。ちょっとした小道具も、多種多彩な記念写真の撮影に欠かせないアイテムに。アイディア溢れる撮影スタイルに、ぜひご注目ください。

石田晃久
フォトグラファー
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ライティングが決め手の動画撮影術
電子出版時代のスチル・動画撮影分野からは、人物・ファッションを中心にエディトリアル・コマーシャル等の撮影を手がけるフォトグラファー・石田晃久氏にご登場いただきます。
石田氏は以前、本誌の取材で、「私はファッション雑誌の仕事が多いので、仕事の8割はプロの女性モデルを撮ることが多いですが、それだけに限らず、アパレルのカタログに掲載する写真撮影から子供雑誌の表紙撮影まで、さまざまな撮影に携わっています」と語っていました。音楽系DVDやPV等のムービー撮影も積極的に行っています。
これまでに数々のセミナー講師を務めてきた石田氏。ハイアマ・web通販業者等、写真撮影に関わるすべての人を対象に、デジタル一眼レフを使ったプロの撮影技法セミナーでは、一流タレントやモデルの雑誌・広告を撮影しているスタジオで、①ポートレートをプロ並みに撮る、②ストロボを使ってテーブルトップの小物撮影をアドバイス、③子供やモデルをストロボで美しく撮影する方法(動いても大丈夫なライティング、美しい女性をより美しく見せるビューティーライティング)、などを伝授しています。さらに、デジタル一眼レフ動画講座も行っています。
電子出版時代、フォトグラファーに求められるスキル、役割とは何でしょう。紙媒体では実現できなかったことが電子媒体で可能なことのひとつに、「動画」が挙げられます。例えば写真をタッチすると、その絵が動き出す。こうした動画メニューが当たり前となったときに、その撮り方を一から覚えようとしていては遅すぎます。どんな電子出版物を作るのかはさておき、まずはスチル・動画撮影の技法、最適なライティングなどを学びましょう。そこから新しいビジネス、新たな需要が創造されます。
これまでにさまざまなパターンでの撮影に挑戦してきた石田氏が、デモンストレーション・スタジオで実演。本講座のなかでは、ピアニスト・西村由紀江さんデビュー25周年記念ベストアルバム「Smile Best~selfcover collection~」(7月6日発売予定)PVのライディングの様子も紹介します。
