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スタジオ概念ビッグチェンジ
講師3名によるリレーセミナー


6月21日/13:00〜15:50
609会議室

受講料(税込) 18,000円





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林 欣也
フォトスタジオRITZ


































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河村直矢
スタジオカワムラ




































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小泉賀敬
フォトスタヂオコイズミ



ゴージャス背景セットの夢空間を多店舗化

約200坪の面積に、16面の背景セットを組み込んだ埼玉県春日部市のフォトスタジオリッツは、久喜市にある林写真館から独立した林欣也氏が、昨年5月にオープンさせたエンターテイメント性あふれるスタジオです。撮影バリエーションのさらなる拡大と、小さな子供から大人まで、楽しく、快適に過ごせる空間を実現するために、アンティークウッド調のセットや女の子をお姫さま気分にさせるプリンセスコーナー、男の子をより格好良く仕立てるバーカウンターやゴージャスソファのゾーンなど、さまざまなシチュエーションでの撮影を可能としました。
こうした取り組みが、来店客に「写真館がこういう(さまざまなセットが組まれた)ところだとは思わなかった」と写真館の固定概念を変え、「こんなに撮影できる場所があるのなら、次もまた来たい」というリピーターを集めるなど、大きな反響を呼んでいます。来店するなり、あらゆるテーマをコンセプトにした巨大スタジオを見て、驚き、興味を持ち、思わず駆け出す子供たちも多いようです。
実際にスタジオの施工にも関わった林氏は「オープン当初は私が関わった部分が中心でしたが、後にスタッフが小物やセットなどを自由な発想で取り入れているため、マンネリ化なく今日に至っています」と語ります。
カメラの技術が発達し、一般人でもデジタル一眼レフで本格的な写真が撮れるようになった時代でも、エンターテイメント性あふれる高品質な記念写真は、同店に来なければ得られません。あるお客さまの記念写真を見て、「私の子供もこんなふうに撮ってほしい」と感じた近所の主婦が、「これ、どこで撮った?」と尋ねます。こうした口コミの輪が拡がっているようです。
同店が今日の繁栄に至っているのは、一件一件の顧客満足度を向上させているからに他なりません。口コミでお客さまがお客さまを呼ぶ環境になっているのは、単に巨大スタジオがあるからではなく、こうしたセットで楽しく撮影できるための従業員のきめ細やかな接客があってこそ。リピーターが増えているのは、何度来ても飽きない要素が随所にあるからです。
ことし3月には越谷に新店舗をオープンしました。基本コンセプトは春日部店と同じですが、撮影セットは異なります。春日部店のお客さまが越谷店に行っても、十分楽しめる空間になっているのです。春日部店から越谷店に移った従業員も、新しい環境下でモチベーションがアップ。より良いサービスを追求しています。「今後も、さらに新しい店舗を立ち上げたい」と考える林氏。32歳の経営者が描く新スタジオ展開は必見です。



撮影パターンを広げる改装を継続的に

若い経営者のアイディアは尽きることがありません。
スタジオは特別に広いわけではなく、限られたスペースで、限られた人員で撮影事業を展開。この点だけ見れば、どこにでもあるような写真スタジオです。しかし、出来上がってくる写真は、一味も二味も違う。これだけバラエティに富んだ写真は、一体どこから生まれてくるのでしょうか。
「先代から店舗を引き継いだときに、どうやって自分の『色』を出そうか考えました。かつての当店は、バックスクリーンを使った、いわゆる型モノ写真の撮影が中心でした。それにはまらない写真を撮るには、いろんな『仕掛け』が必要だと感じました」と語るのは東京都八王子市にあるスタジオカワムラの二代目・河村直矢氏。自身なりのアイディアをふんだんに取り入れて、「どうしたらお客様に喜んでいただけるか」を常に考えています。
バックスクリーンを備えるスタジオには、和風・洋風など、さまざまなテイストを加えた背景セットを至るところに組んだり、ときには談話スペースでも、オシャレなソファや電話などの小道具を使って撮影することも。屋外でも、特設セットやちょっとしたスペースを利用して撮影するなど、場所を限定せず、自由に、お客さまと楽しみながら撮ることを基本スタンスとしています。
「店舗を改装したり、新しいサービスを取り入れるなど、いろいろなことに着手してきましたが、先代の時代からのお客さまにとっては戸惑う部分もあり、きちんと選別して取り組む必要があるのかな、と感じたときもありましたが、常連も新規も当店にとっては大事なお客さまであることに変わりはなく、分けて考えること自体おかしいと思い直しました。お客さまに支持していただけるスタジオづくりに注力することを前提に、いまもさまざまなことに取り掛かっています」。
駐車場付近にある屋外撮影セットや、プレゼンルームを備えた建物の外壁などは、一見すると撮影可能な状態に見えますが、河村氏曰く「まだ完成した状態ではないんです。もっとこうしたい、ああしたいという思いもあり、さらにブラッシュアップさせたい部分もあります」とのこと。プレゼンルームを備えた建物内でも、見本市で見つけてきた小道具や、自ら作った照明セットなどを用意して撮影できるようになっています。2階は現在衣装部屋ですが、「ここも将来的には、より利便性の高いスペースにしたいんです」という。
アイディア次第でスタジオは変わる。撮影バリエーションも商品展開も、そしてカメラマンのモチベーションも。河村氏の飽くなき挑戦は、多くのスタジオに刺激を与えることでしょう。



インショップ出店から次なるモデルへ

静岡県静岡市に本社を置くフォトスタヂオコイズミは、写楽館、funfanなどのブランドで写真館を多店舗展開。現在、今セミナー講師の小泉賀敬氏が、事業の運営責任者としてさまざまなマネジメントを行っています。
かつて、売上の約半分を婚礼関係に依存していた同社では、写真ビジネスという歴とした柱に再注目し、新たな方向性を見出すべく、2004年に初めて写真館をインショップ出店(イオン志都呂店)しました。その後の出店はすべてインショップ形式で、現在では7店舗をショッピングセンター内で運営。商圏人口とのバランスや、人・モノの合理的な配置などを鑑み、出店地域の選択は静岡県を西部・中部・東部に分け、基本的に1地域3店舗を目安に考えています。
インショップ店舗は、営業時間が長くなります。その分スタッフの頭数も必要になり、教育や情報共有など、従来の路面店とは異なる新しい概念や仕組みを考える必要がありました。営業時間の延長がそのまま売上増につながるとは限りません。来客を見込むのが難しい時間帯もありますし、またそうした時間帯を見越した人員のシフトも考えなければなりませんでした。インショップ店舗は、基本的に約50坪で、おおむね同じフォーマットでサービス展開しています。「しっかりとした利益を生むモデルの構築により、次への展開が可能になる」と小泉氏は言います。
そうしたなかで、新たな試みとしてことし3月にオープンしたfunfan藤枝店(アピタ藤枝店内)は、インショップ店舗でありながら、広さは約100坪。ショッピングセンターの立体駐車場1階に入っており、まるで路面店のような店構えとなっています。同店内では、広さを活かして立体的な背景を組み入れるなど、さまざまな撮影に対応できる仕組みを構築しています。またインショップ店舗には従来なかったトイレや授乳室、美容の個室など、ホスピタリティ面にも工夫を凝らしています。いま、同社には4~5万人の顧客がいるそうですが、こうした顧客のケアができるような、もうすこしローコストで家族写真を撮ることのできる店舗の開発を、今後の課題として検討中とのこと。
今セミナーでは、インショップ出店に関するハードルやメリットなどの話を踏まえ、新たな試みとしての新スタジオのコンセプトから実際の運営まで、マネジメントと現場両方の視点からご講演いただきます。大小規模問わず、リノベーションや新店舗開発を思案中の方々に、ぜひご参加いただきたい内容です。